【開発裏話】開発工程はまさに大人の自由研究。ロケットサブマリンフットバス!!
2021年ももう終わるなあ〜なんてまったりしているところに、ガツンとクセ強めの新製品が滑り込んできました。 その名も「ロケットサブマリンフットバス!!」。
WEBページ:https://www.dod.camp/product/q1_903_sl/ フットバス=FOOTBATHということで、すなわち足湯です。 キャンプで足湯を楽しめる製品です。 ….といわれたところでスンとは納得できないですよね。ツッコミどころ満載ですよね。 私も皆さんと全く同じ気持ちだったので、企画担当のTERAさんにツッコんできました。
企画担当に聞いてみた
冬キャンプのマンネリ化をフットバス!!
こないだは「トゥリーラブ」に驚かされたところですが、TERAさん、またまた相当クレイジーなものを作りましたね。 キャンプ用の足湯だなんて斬新。
いや〜、また面白いものができたよ。 こんなの他のアウトドアメーカーは絶対作らないからね。
DODのブランドコンセプト「Stay crazy」をまさに体現するアイテムの一つとなりそうですね。 ところで何でまた足湯なんでしょう?
冬キャンプでの新しい“楽しいコト”を作りたくてね。
“楽しいコト”ですか?
そう。ツジは冬キャンプでの“楽しいコト”といえば何が浮かぶ?
寒〜い中でのあったか〜〜いキャンプ飯、あったか〜〜い焚き火、あとは綺麗な星空とかでしょうか。
うんうん、だいたいそんな感じだよね。 その楽しさにハマってバリバリ冬キャンプする人も増えてるよね。 俺も実際それで冬キャン派になったんだけど、でも鍋、熱燗、焚き火、星空….ってマンネリ化してきてない?
うーん。私はまだそんなに冬キャン行ったことがないので毎回新鮮な気持ちで楽しめてますが、TERAさんみたいなベテラン冬キャンパーはそうなんですかねぇ….
俺が飽きっぽいだけかもだけどね。 まあ需要があるにせよないにせよ、これまでのまったり冬キャンプとはガラリと変わった、新しい“楽しいコト”を作りたかったの。 で、作ったのが足湯。自分で燃料集めてお湯を沸かす足湯ってのがアツイでしょ。
キャンプに限らず自分でお湯を沸かす足湯に出会ったのは初めてです。
全くのオリジナルだからね。 だから仮定立てて、サンプル作って、検証して、また作り直して….って何回も繰り返してカタチにしていくのが何だか大人の自由研究みたいで楽しかったよ。
自由研究ですか!楽しそう!! 是非その過程も知りたいです!
開発工程はまさに“大人の自由研究”
去年の夏ごろ、屋上で足湯したの覚えてる?
覚えてます。銀のトレーみたいなのにみんなで足突っ込みましたね。 もう1年半以上も前ですが、あれもフットバス!!のサンプルでしたか!
あれが初回サンプルだね。 サンプルといっても市販の大きいトレーと焚き火を何とか組み合わせた超手作りサンプル。 実はもともとは“自分で起こした焚き火の炎を眺めながら楽しめる足湯”を作りたかったの。 ただ、焚き火でお湯を沸かすだなんて果たして可能なのかが不安だったから、一旦手作りでそれっぽいのを作ってみたワケ。
なるほど。怪しさ満点でしたもんね。 それにしても足湯というほどお湯は熱くなかったような記憶です。
あのときはうまく沸かなかったかな。 でも炎を眺めながらの足湯にめちゃくちゃロマンを感じたから本格的に開発に踏み切ったんだよね。
たしかに何だか新鮮で楽しかったです。 でもあれからかなり形が変わりましたね。ごっつくなったというか….
そうなんだよね。 “焚き火でお湯を沸かす”を目指していろいろとサンプルを作ってみるんだけど、なかなかうまくいかずで….
そういえば開発担当のやしきさんとちょくちょく検証してましたね。
そうそう。どうにか焚き火眺めながらの足湯を実現したくて7〜8回くらいサンプルを取り寄せたんじゃないかな。 でもダメみたい。 焚き火の熱って上方向に逃げるから、その熱でお湯を沸かすってのがどうも難しいみたいなんだよね。 1年以上かけてようやく分かってしまったよ。
なかなか粘りましたね。
まあ製品開発ってそういうものだしね。 でもどうにかお湯は沸かしたい。自分でお湯を沸かす楽しみを皆さんと共有したい。 そこで、“焚き火を眺めながら”って点は泣く泣く妥協して、何とかうまいことお湯を沸かすために行きついたのがこのロケットストーブ構造。
出た、ロケットストーブ。 ….といいつつ、あまり馴染みがなかったので先日ググったのですが、燃焼効率が良いストーブなんですよね。
そうそう。 煙突形状が特徴的で、ロケットの名のとおり、勢いよく短時間で強い火力が生み出せる暖房器具。 この短時間で強い火力ってのが足湯にはマストなんだよね。
お湯沸けるまで何時間もかかるようでは、冬キャンプではすっかり体の芯まで冷え切ってしまいますもんね。 そのロケットストーブをサブマリン = 潜水させてるってのがまた斬新です。
さっき、焚き火は熱が上に逃げるからうまくいかないって言ったけど、このロケットストーブはストーブ本体に熱をためられる構造。 だから湯船の中に入れて燃焼させることで本体から水に熱が伝わる。 それもロケットストーブならではの勢いのおかげで短時間でお湯を沸かせるんだよ。
たしか外気温3℃の環境で、30分で水からお湯(40℃)に沸かせたとかでしたっけ。 ロケットストーブすごい!!
本当はマイナスの温度でテストしたかったんだけどね。DODの拠点が関西で、季節的なこともあって…. マイナスの温度になると、さすがにもっと時間はかかるだろうね。
3℃って聞いただけで震えちゃいました。 でもこの製品、DODの中でも相当試作とテストを繰り返してましたね。
いろいろと紆余曲折したけど、ロケットストーブと出会って納得のいく足湯が作れたからよかったよ。 その紆余曲折が大人の自由研究みたいで楽しかったんだけどね。
お、かっこよく締めましたね。 夏休みの宿題とは違って、時間とお金をしっかり使っての本格的な自由研究なので、まさに“大人の”自由研究ですね。
脱力感たっぷりのアソビ心で仕上げ
DODのモノ作りとは。みたいなすごくいいお話を聞いた後ではあるのですが、フットバス!!のキャッチコピーなんかはかなり楽しい感じになってますね。 「アディオース※」だなんてやたらテンション高め。 というかそもそも製品名にビックリマークが入っているのにビックリです。 ※スペイン語で“さようなら”を意味します
テンション高いってワケではないんだけどね。 “ロケット”ってすごいパワーのあるワードだし、実際めちゃくちゃ勢いある火力が発生する製品だから、名前やコピーも景気よくいってみたよ。
フットバスで寒さを吹っ飛ばす、ってダジャレもアツイですね!!景気いいですね!! (スベってないですよね?皆さんサムくて震えてないですよね??)
このダジャレはページ作成担当フジワラが追加したんだよ。断じて俺じゃない(笑) でもフットバス!!はとにかく楽しいよ!そして俺たちスタッフもめっちゃ楽しんで作ったよ!!ってのはこの脱力感から伝わるんじゃないかな。
うんうん、いいバランスが取れてそうです。 あともう一つ、トップ画像もかなり気になってます….
あ〜これね。 こんなシーン絶対あり得ないんだけど面白いでしょ。 ちなみにこれは開発担当やしきに一肌脱いでもらったよ。
むむ、さてはこれは純粋に遊びましたね(笑)
言い忘れてたけど、ロケットストーブの煙突にも温泉マーク入れたり、入浴心得なんかも作っちゃったからさ。 どうせならトップ画像も全力で温泉に寄せていきたくて。
アソビ心満載ですね。
いくらフットバス!!であったまれるとはいえ、真冬のキャンプで浴衣は風邪ひいちゃうので皆さんはマネしないでくださいね。 あ、でも入浴心得の方は守らないとヤケドの恐れもあるので是非マネしてください。
目指すは冬キャン新アクティビティ賞!
冬キャンプでの新しい“楽しいコト”を作りたいという想いの末に生まれた「ロケットサブマリンフットバス!!」。 たとえ購入には至らなくても、この記事で知った製品開発の面白さや難しさ、はたまた名前やWEBページに散りばめられたアソビ心から“楽しいを感じていただけていればなあと思います。 そして「たまにはいつもと違う冬キャンプを楽しみたいなあ〜」ってときにフットバス!!のことを思い出してもらえれば、大人の自由研究が“冬キャン新アクティビティ賞”を取れる日もやってくるのかななんて妄想してます。