大阪調理製菓専門学校の学生にキャンプギアを託したら流石プロなソトメシができた。放浪プロレシピ。

大阪調理製菓専門学校の学生にキャンプギアを託したら流石プロなソトメシができた。放浪プロレシピ。

度々の飯テロツイートで現場のようすをお伝えしていた、大阪調理専門学校とのコラボ企画 #放浪プロレシピ
当校の学生、すなわち将来の調理・製菓のプロにDODの放浪シリーズ製品を託して、キャンプで作れるソトメシレシピを考案してもらう、という産学連携企画です。
3回のコラボ授業を経て、なでさんも審査員を務めたレシピコンテストも無事終了。
コンテストで入賞したメニューのレシピが届いたので、企画の全貌と合わせてご紹介します。

目次
  1. 大阪調理製菓専門学校とは
  2. 放浪プロレシピとは
  3. 全3回のコラボ授業
  4. レシピコンテスト本番
  5. 入賞レシピご紹介
  6. まとめ

大阪調理製菓専門学校とは

大阪府泉大津市に校舎を構える調理製菓の専門学校。通称「DAICHO」。

大阪調理製菓専門学校:https://www.daicho.ac.jp/

すし和食クラスや西洋料理クラス、パティシエ&ショコラティエクラス、ブライダルマスタークラス、などなど多彩なコースがあり、自分の目指す将来像に向けたプランを組んで学ぶことができます。

画像:キャンパスイメージ

なんといってもの特徴は圧倒的な実習時間の多さ。
「毎日実習」を掲げ、1日3時間以上の調理実習で、学生自らが食材や調理器具を見て触れて学ぶことにこだわっています。
技術や理論を頭で公式として覚えるのではなくすべてをカラダで体感して覚えることで、現場で活躍できる実践力が確実かつ効率的に身に付けられるそうです。

画像:実習中

その他、日本料理、中国料理、西洋料理、製菓、と各ジャンルに合わせた造りの実習室で学べたり、有名ホテルやパティスリーの現場で経験を積んできたその道のアスリート集団である講師陣から直接学べる、などなど調理・製菓のプロを育てるための充実した環境が整っています。

画像:日本料理部屋
画像:フレンチ部屋

放浪プロレシピとは

まず“放浪”とは、放浪ソロリマグ、放浪コロリマグ、放浪フタリパン、放浪フタリザラ、放浪ヒトリガマ、のDODの放浪シリーズ製品のことで、“放浪”はホーロー素材ゆえのネーミング。
熱に強くてお手入れも簡単、というホーロー素材の特徴を活かしたこれらの製品は、その分厚さにこだわることで直火調理も可能にし、キャンプ飯作りとの相性がバツグンなのです。

画像:放浪シリーズ

この放浪シリーズを使ったキャンプ飯レシピを、DAICHOの学生さん、すなわち将来の調理・製菓のプロに考案してもらう、というのがこの放浪プロレシピ企画です。
ただレシピを考えるだけではなく以下の2つの条件が付きます。

①キャンプで親子(小学生以下)で約1時間で楽しく作れるレシピであること。
②DAICHOが立地する泉州エリアの食材を使用したレシピであること。

①は、本記事の最後にご紹介する親子ワークショップのレシピとして採用されるため。
②は、“食材の宝庫”ともいわれる大阪泉州エリアを食で盛り上げる“泉州美食EXPO”の授業の一環であるため。

作る人や環境、時間といった制約にも対応できてこそ、真の調理・製菓のプロというわけですね。

調理4班と製菓8班に分かれ、調理は各班2品、製菓は各班1品のレシピを考案し、学内コンテストで調理・製菓それぞれのグランプリを決定します。
なお、調理は、レストランやホテルの最高責任者となる料理人を目指す総料理長候補生クラス、製菓は、一流パティシエを目指す製菓総合本科、どちらも2年生の学生さんでの構成です。

全3回のコラボ授業

ということで全3回のDODとのコラボ授業がスタート。
初回はまずDODとは何者か、キャンプの魅力、放浪シリーズの特徴などをなでさんが登壇してお話しました。

画像:なで登壇

珍しくジャケットを羽織ったなでさんの話を学生さんたちもメモを取りながら真剣に聞いてくれました。

概要説明の後は各班でどんなレシピを考えるか、どの放浪アイテムを使うかの作戦会議。
キャンプ仕様ゆえの取っ手やハンドルのからくりや、普段の実習で使う鉄フライパンとは異なる性質に頭を悩ませながらも、これまで学んできたことを活かしたオリジナルのキャンプ飯を作るべく、レシピをイメージしながらそれぞれのアイテムを選びました。

画像:アイテム悩み中

2、3回目の授業は、いよいよ本格的な調理実習。
実習までに班で意見をまとめたレシピを、実際に放浪アイテムを使って作ってみます。

製菓の実習室は常に甘~い香りが漂っていて、スイーツ好きの私にとってはただただ幸せ空間。

画像:製菓実習室
画像:クレープ
画像:フタリパンにタルト生地

そんな中なんだか焦げ臭いな~と思ったらヒトリガマで焼成を試みたパイ生地を焦がしちゃったとのこと。
熱伝導のよさゆえに火加減の調整が難しかったみたいです。

画像:焦げパイ

親子ワークショップ本番では冷凍パイシート等を使う想定ですが、実習では、作れるものは全て1から手作り。
プロのパティシエなら生地作りからこだわるよね、ということで、これも現場力を育てるためです。
なのでアイスクリームも手作り。

画像:アイス

調理の方は雰囲気もにおいもガラリと変わり、やさしいお出汁や香ばしいスパイスの香りに昼食前のお腹を刺激されっぱなしでした。
さすが総料理長候補生!な慣れた手つきやチームワークの素晴らしさに「すごーい!」「おいしそう~!」が止まりません。

画像:フタリパンふり
画像:ソロリマグソース
画像:バーナー

初回の授業で「キャンプって何して過ごすんですか?」と質問をくれた学生さんを覗いてみると、和風のアヒージョ、その名も「和ヒージョ」のメイン食材となる豆腐の下ごしらえ中。
塩こんぶ(左)と味噌(右)、どちらがよりコクが出るか、どのくらいの濃さが食べやすいかを味見して決めるとのこと。

画像:豆腐

キャンプ中の時間を有効に使えるように、ということで、設営前や外遊び中に豆腐を漬け込んでおき、夕飯時にはしっかり下味がついた豆腐が完成しているという想定です。
キャンプ経験がなくても、そのシーンをイメージし適した提案ができるのはプロ意識の高さですよね。

画像:オレンジそば

こちらは泉州産のオレンジを使用したおそば。
すだちを浮かべたそばは時々見かけますが、それをオレンジに置き換えるだなんて斬新。
大きくて色鮮やかなオレンジに思わず目を引かれました。

レシピコンテスト本番

最終回はいよいよレシピコンテスト。
各班の渾身の料理やお菓子がズラリと並びました。

画像:料理ズラリ

コンテスト会場はキャンパス内のレストラン。
調理場だけでなく客席も実際のレストランと同様に設計されており、接客やフードペアリング(料理とドリンクの組み合わせ)等の現場で必要な動きも身に付けるための施設です。
料理の見た目、味、工夫ポイントを8人の審査員が各班のプレゼンを聞きながら採点します。

画像:審査員
画像:プレゼン

DAICHOの講師陣、すなわち調理・製菓のプロたちに並んで審査員を務めたのは、我らが販促チームのリーダー、なでさん。

画像:配膳
画像:審査

キャンパー視点からの辛口審査を、と任命されたのですが、「いや~、美味い!」「素晴らしい!」とひたすらに悶絶。
どれも優劣つけがたく相当頭を悩ませていましたが、しっかり本気で採点させてもらいましたよ。

そんな高レベルな審査を勝ち抜き、見事グランプリに輝いたのがこちらの2品!

画像:いわし缶ラタトゥイユ&クッキークラッシュ

どちらもフタリパンの特性を活かしつつ、見た目にも楽しいレシピです。
各レシピを考案した2班には賞状も授与されました。

画像:賞状授与

入賞レシピご紹介

ということで、コンテストの入賞レシピ2品を学生さんたちのコメントとともにご紹介。

いわし缶ラタトゥイユ

画像:いわし缶ラタトゥイユ

■用意するもの
・お好みの野菜(ナス、パプリカ、ズッキーニ等)
・カットトマト缶 1缶
・イワシ味噌煮缶 1缶
・ニンニク 1片
・白ワイン 30ml
・コンソメ 1片
・シュレットチーズ 適量
・クラッカー お好みで

■作り方
①野菜類を全て大きめの1口大に切る。
②放浪フタリパンでオリーブオイルを熱し、みじん切りしたニンニクを炒める。
➂ニンニクの香りが出たら、硬い野菜から順に炒める。
③トマト缶と白ワイン、コンソメ、イワシ缶の味噌を加え、蓋をして弱火で20分煮る。
④イワシ缶のイワシとチーズを乗せ、バーナーで炙る。
⑤お好みでクラッカーを添える。

■学生さんコメント
イワシの味噌煮缶の味噌をラタトゥイユに入れることで、コクが加わりより深みのある味に仕上がります。
野菜嫌いのお子さまのためにトマトペーストで柔らかく煮込んで食べやすくし、チーズを炙ったり、イワシを丸ごとのっけたり、クラッカーを添えることで、よりキャンプ感を楽しんでもらえるように工夫しました。
(総料理長候補生クラス2年目 みらいさん)

クッキークラッシュ~ストロベリーレアチーズをたっぷりサンド⁉~

画像:クッキークラッシュ~ストロベリーレアチーズをたっぷりサンド⁉~

■用意するもの
【クッキー生地】
・(A)薄力粉 85g
・(A)ココアパウダー 15g
・(A)コーンスターチ(または片栗粉) 10g
・(A)グラニュー糖 20g
・(A)ベーキングパウダー 4g
・(A)チョコチップ 15g
・(B)サラダ油 25g
・(B)牛乳 30ml

【ジャム】
・お好みのフルーツ 130g
・グラニュー糖 60g

【チーズクリーム】
・(C)クリームチーズ 50g
・(C)サワークリーム 20g
・(C)生クリーム 180ml
・(C)グラニュー糖 10g

■作り方
①(A)をポリ袋に入れ、振り混ぜる。
②そこに(B)も加え、その都度もみ混ぜてひとまとめにする。
③生地を等分して丸め、アルミを敷いた放浪フタリパンのフタに伸ばす。
④アルミで蓋をして極弱火で10分、裏返して弱火で5分ほど焼く。
⑤クッキーを焼いている間にお好みのフルーツとグラニュー糖を放浪フタリパンのパン本体で煮てジャムを作る。
⑤(C)を絞り袋に入れてもみ混ぜ、レアチーズクリームを作る。
⑥焼きあがったクッキーを適当に割り、おおよそ丸く集めてレアチーズクリームとジャムをサンドする。

■学生さんコメント
初めの蒸し焼きは本当に極弱火で10分程、裏面は弱火で5分ほど焼いてください。
焦げるのが心配であれば途中で焼き加減を確認してみてもいいと思います。
キャンプでのお菓子作りで1番面倒になってくるのは洗い物ではないかと考え、クッキー、さらにレアチーズクリームもポリ袋の中で全て作り、そのまま捨てるだけで片付けることのできるレシピにしました。
(製菓総合本科2年目 佐々木愛蘭さん、笹田真優さん、有馬武尊さん、白木颯さん考案)

まとめ

画像:集合写真

美味しい料理を作ってみんなに喜んでもらいたい、という同じ志を持った仲間と毎日調理場に立ち、時に厳しく時におちゃめな先生方のプロのふるまいを、熱心にに自分のものにしようと実習に励む学生さんたちの姿は本当にかっこよく、こんな学生生活も素敵だな~と毎度お邪魔する度に見とれていました。
皆さん、お疲れさまでした!そして素敵なレシピと輝く姿で企画を盛り上げてくださりありがとうございました!!

なお、今回の入賞レシピを実際に作れる「親子でソトメシワークショップ」が大阪堺市にあるDODプレゼンツのキャンプパークDesign Ohasu Daysで8月21日に開催されます。(南海電鉄主催)
参加される皆さんはぜひ「#放浪プロレシピ」のタグを付けてSNSで感想を教えてください!

ワークショップ詳細:https://kosodate.nankai-ensenkachi.com/event/sotomeshi2022/